株式・投信・外貨会員向け7:49

株式・投資信託・外貨:リスク・リターン・分散を比較する

株式投資、投資信託、外貨建商品の特徴を、リスクとリターンの観点から比較します。PER・PBR・基準価額の意味を確認したうえで、期待収益率、相関係数、分散を使ったポートフォリオ運用の基本を整理します。相関と分散の違い、外貨建商品の為替リスクの見方など、混同しやすい点を丁寧に確認します。法定の税制や制度の細目は受験日の法令基準日で確認してください。

株式・投資信託・外貨:リスク・リターン・分散を比較するの表紙動画の視聴は会員向けです

この講で分かるようになること

株式・投信・外貨のリスクとリターンをポートフォリオの観点から比較できる。

  • PERとPBRの違いを説明できる。
  • 基準価額が何を表すかを理解する。
  • 外貨建商品のリスクに為替変動が含まれると判断できる。
  • 相関係数と分散の役割の違いを区別できる。

要点

  1. 株式は企業業績や市場動向の影響を受ける。
  2. 投資信託は複数資産への投資により分散しやすい。
  3. 外貨建商品は資産価格変動に加えて為替変動の影響も受ける。
  4. 期待収益率は投資割合を反映して考える。
  5. 分散効果は相関係数の低さに着目して判断する。

判断のルール

  • PERは株価を1株当たり利益と比較する指標として捉える。
  • PBRは株価を1株当たり純資産と比較する指標として捉える。
  • 基準価額は投資信託の値段を表す中心的な指標として確認する。
  • 相関係数は資産同士の動き方の関係、分散は収益率のばらつきとして区別する。
  • 制度や税制の具体的数値は受験日の法令基準日で確認する。

例題

例題1例題1 制度・商品の判断

Aさんは、1つの商品で複数の株式や債券などにまとめて投資したいと考えています。また、個別企業の値動きだけに左右されにくい商品を希望しています。株式、投資信託、外貨建商品のうち、希望に最も合いやすいのはどれですか。

答え最も合いやすいのは投資信託です。

考え方判断の条件は「1つの商品で複数資産にまとめて投資したい」「個別企業だけの値動きに左右されにくい」です。株式は通常1社ごとの投資で、個別企業の影響を受けやすくなります。外貨建商品は為替の影響も加わるため、希望条件の中心ではありません。投資信託は複数の資産を組み入れて運用されるため、1商品で分散投資しやすく、条件に最も合います。

確かめ「分散しやすい仕組みか」「個別企業だけに集中しないか」を確認して選べているかを見直しましょう。

例題2例題2 簡単な計算または比較

あるポートフォリオで、資産Xに50%、資産Yに50%投資します。資産Xの期待収益率は年4%、資産Yの期待収益率は年8%とします。このとき、ポートフォリオの期待収益率は何%ですか。

答え年6%です。

考え方期待収益率は、各資産の期待収益率を投資割合で加重平均して求めます。したがって、4%×0.5+8%×0.5=2%+4%で、合計6%です。この問題では相関係数や分散は使いません。期待収益率の計算と、リスクの大きさの議論を分けて考えることがポイントです。

確かめ単純に4%と8%の真ん中だからではなく、投資割合が50%ずつだから6%になると説明できるか確認しましょう。

例題3例題3 誤りやすい条件確認

Bさんは『2つの資産の相関係数が低ければ、その2資産それぞれの値動きが小さいことを意味する』と考えています。この理解は正しいですか。正誤を答え、理由も述べてください。

答え誤りです。

考え方相関係数が示すのは、2つの資産が同じ方向に動きやすいかどうかという関係です。個々の資産の値動きの大きさそのものを示すものではありません。値動きの大きさ、つまり収益率のばらつきの程度を見る考え方は分散です。したがって、相関係数が低いことは分散効果が期待しやすいという意味にはつながりますが、各資産の値動き自体が小さいとまではいえません。

確かめ相関係数は『関係』、分散は『ばらつき』という役割の違いを言い分けられるか確認しましょう。

よくある間違い

PERとPBRの比較対象を逆に覚える。

投資信託の基準価額を株式の額面のように誤解する。

外貨建商品の損益を為替の影響抜きで判断する。

相関係数が低いことと分散そのものが小さいことを同じ意味だと思う。

資産数が多いだけで分散効果が高いと考える。

この講の用語

PERぴーいーあーる
株価が1株当たり利益の何倍まで買われているかを見る株価指標。利益との比較に使う。
PBRぴーびーあーる
株価が1株当たり純資産の何倍かを示す株価指標。純資産との比較に使う。
基準価額きじゅんかがく
投資信託の値段を表すもの。組み入れ資産の時価などをもとに計算される。
相関係数そうかんけいすう
2つの資産が同じ方向に動きやすいか、逆方向に動きやすいかを示す尺度。
分散ぶんさん
収益率のばらつきの大きさを表す考え方で、リスクを見る手がかりになる。

章立て

  1. 0:00導入この講でできるようになる判断を確認します。
  2. 0:28中心概念株価指標、投資信託、外貨建商品、期待収益率、相関係数、分散。
  3. 1:12重要用語PER、PBR、基準価額、相関係数、分散
  4. 1:54基本ルールPERは株価を1株当たり利益と比較する指標として捉える。 PBRは株価を1株当たり純資産と比較する指標として捉える。 基準価額は投資信託の値段を表す中心的な指標として確認する。 相関係数は資産同士の動き方の関係、分散は収益率のばらつきとして区別する。 制度や税制の具体的数値は受験日の法令基準日で確認する。
  5. 2:23判断手順条件を確認し、分野を特定し、制度・計算を照合してから結論を選びます。
  6. 2:57確認ケース1Aさんは、1つの商品で複数の株式や債券などにまとめて投資したいと考えています。また、個別企業の値動きだけに左右されにくい商品を希望しています。株式、投資信託、外貨建商品のうち、希望に最も合いやすいのはどれですか。
  7. 3:21確認ケース2あるポートフォリオで、資産Xに50%、資産Yに50%投資します。資産Xの期待収益率は年4%、資産Yの期待収益率は年8%とします。このとき、ポートフォリオの期待収益率は何%ですか。
  8. 4:37確認ケース3Bさんは『2つの資産の相関係数が低ければ、その2資産それぞれの値動きが小さいことを意味する』と考えています。この理解は正しいですか。正誤を答え、理由も述べてください。
  9. 5:51よくある誤りPERとPBRの比較対象を逆に覚える。 投資信託の基準価額を株式の額面のように誤解する。 外貨建商品の損益を為替の影響抜きで判断する。 相関係数が低いことと分散そのものが小さいことを同じ意味だと思う。 資産数が多いだけで分散効果が高いと考える。
  10. 6:57まとめ株式、投資信託、外貨建商品は、それぞれ価格変動の要因が異なります。株式は企業や市場、投資信託は組み入れ資産全体、外貨建商品はそれに加えて為替が影響します。株式指標ではPERが利益、PBRが純資産との比較です。ポートフォリオでは、期待収益率だけでなく、相関係数と分散を使って組み合わせ全体のリスクを考えることが重要です。特定の商品選びではなく、リスクの種類と分散効果を区別して比較する力を身につけましょう。
2級ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP2級)の学習を続ける

講義・過去問・暗記カード・模試まで、同じ論点でつながっています。

登録は1分・クレジットカード不要。無料のまま練習・暗記カード・模試まで使えます。