生命保険設計会員向け8:23

生命保険設計:必要保障額と契約関係から商品を見る

必要保障額の基本的な考え方を確認し、定期保険と終身保険を保障目的と保障期間から整理します。あわせて、保険契約者・被保険者・受取人の違いを図で確認し、生命保険を比較する手順を学びます。商品制度や保険料控除は受験日の法令基準日で確認する前提で、試験で使える基本判断に絞って解説します。

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この講で分かるようになること

必要保障額と契約関係から生命保険を比較できる。

  • 必要保障額を不足額として捉えられるようにする。
  • 定期保険と終身保険を保障期間で区別できるようにする。
  • 保険契約者・被保険者・受取人の役割を混同せず説明できるようにする。

要点

  1. 保障目的を先に特定してから商品を見る。
  2. 必要保障額は必要資金から見込める資金を差し引いて考える。
  3. 定期保険は一定期間の保障、終身保険は一生涯の保障として整理する。
  4. 契約当事者は図にして確認すると混同しにくい。

判断のルール

  • 商品名だけで選ばず、目的と保障期間を対応させる。
  • 必要保障額は総額ではなく不足額に注目する。
  • 保険契約者は契約を結ぶ立場、被保険者は保険の対象、受取人は受取る立場として区別する。
  • 商品制度や保険料控除の細部は受験日の法令基準日で確認する。

例題

例題1例題1 制度・商品の判断

会社員Aさんは、子どもが独立するまでの15年間だけ、死亡時の家族の生活費不足に備えたいと考えています。長期にわたって一生涯の死亡保障を主目的にはしていません。この目的に合いやすい商品として、定期保険と終身保険のどちらを優先して検討するのが基本ですか。

答え定期保険を優先して検討するのが基本です。

考え方判断の条件は「保障目的」と「保障期間」です。Aさんは、子どもが独立するまでの15年間だけ不足に備えたいので、必要なのは一定期間の死亡保障です。一定期間の保障を基本とするのが定期保険です。一方、終身保険は一生涯の死亡保障を基本とするため、今回の主目的とは一致しにくいと考えます。商品名だけでなく、必要な期間が限られているかどうかを見て判断します。

確かめ『15年間だけ』『子どもが独立するまで』『一生涯が主目的ではない』という条件を拾えているか確認しましょう。

例題2例題2 簡単な計算または比較

Bさんの家族に必要な資金を仮に2,400万円、すでにある預貯金を700万円、勤務先から見込める給付を300万円とします。このとき、必要保障額はいくらと考えますか。

答え必要保障額は1,400万円です。

考え方必要保障額は、必要な資金の総額から、すでにある資金や見込める資金を差し引いて考えます。したがって、2,400万円−700万円−300万円=1,400万円です。ここで大切なのは、2,400万円をそのまま保険で準備するのではなく、不足する部分だけを保険で埋めるという考え方です。試験では、総額と不足額を混同しないことが得点のポイントになります。

確かめ必要資金の総額から、預貯金と見込める給付の両方を差し引いたか確認しましょう。引き忘れが典型的なミスです。

例題3例題3 誤りやすい条件確認

Cさんが自分を保険の対象として生命保険に加入し、妻Dさんが保険金を受け取る契約を考えています。契約の申込みをして保険料を負担するのはCさんです。このとき、保険契約者・被保険者・受取人はそれぞれ誰ですか。

答え保険契約者はCさん、被保険者もCさん、受取人はDさんです。

考え方誰がどの立場かは、役割で判断します。契約を申し込み、通常は保険料を負担する人が保険契約者なのでCさんです。生命保険の対象となる人、つまり誰に保険事故が生じたとき保障されるかの中心人物が被保険者なので、これもCさんです。保険金を受け取る人が受取人なのでDさんです。同じ人が複数の立場になることはありますが、今回は契約者と被保険者が同じで、受取人だけが別です。

確かめ『申し込み・保険料負担』『保険の対象』『保険金を受け取る人』の3つを、名前ではなく役割で対応させたか確認しましょう。

よくある間違い

必要保障額を必要資金の総額と同じ意味で扱ってしまう。

定期保険と終身保険の違いを、保障目的ではなく印象だけで判断してしまう。

保険契約者と被保険者を同一人物と決めつけて読む。

受取人を確認せず、誰が保険金を受け取るかを読み落とす。

この講の用語

必要保障額ひつようほしょうがく
遺族などに必要な資金から、預貯金や見込める給付などを差し引いた、保険で準備したい不足額のこと。
定期保険ていきほけん
一定期間に限って死亡保障を準備する生命保険。保障が大きく必要な時期への備えとして考えやすい。
終身保険しゅうしんほけん
一生涯の死亡保障を基本とする生命保険。長期にわたる保障の必要性と結び付けて理解する。
保険契約者ほけんけいやくしゃ
保険会社と契約を結ぶ人。通常は保険料を負担する立場として整理する。
被保険者ひほけんしゃ
生命保険の対象となる人。誰に保険事故が生じたとき保障されるかを示す中心人物。

章立て

  1. 0:00導入この講でできるようになる判断を確認します。
  2. 0:26中心概念必要保障額、生命保険商品、契約者・被保険者・受取人。
  3. 1:13重要用語必要保障額、定期保険、終身保険、保険契約者、被保険者
  4. 2:04基本ルール商品名だけで選ばず、目的と保障期間を対応させる。 必要保障額は総額ではなく不足額に注目する。 保険契約者は契約を結ぶ立場、被保険者は保険の対象、受取人は受取る立場として区別する。 商品制度や保険料控除の細部は受験日の法令基準日で確認する。
  5. 2:37判断手順条件を確認し、分野を特定し、制度・計算を照合してから結論を選びます。
  6. 3:17確認ケース1会社員Aさんは、子どもが独立するまでの15年間だけ、死亡時の家族の生活費不足に備えたいと考えています。長期にわたって一生涯の死亡保障を主目的にはしていません。この目的に合いやすい商品として、定期保険と終身保険のどちらを優先して検討するのが基本ですか。
  7. 3:49確認ケース2Bさんの家族に必要な資金を仮に2,400万円、すでにある預貯金を700万円、勤務先から見込める給付を300万円とします。このとき、必要保障額はいくらと考えますか。
  8. 5:10確認ケース3Cさんが自分を保険の対象として生命保険に加入し、妻Dさんが保険金を受け取る契約を考えています。契約の申込みをして保険料を負担するのはCさんです。このとき、保険契約者・被保険者・受取人はそれぞれ誰ですか。
  9. 6:16よくある誤り必要保障額を必要資金の総額と同じ意味で扱ってしまう。 定期保険と終身保険の違いを、保障目的ではなく印象だけで判断してしまう。 保険契約者と被保険者を同一人物と決めつけて読む。 受取人を確認せず、誰が保険金を受け取るかを読み落とす。
  10. 7:36まとめ生命保険の比較は、まず保障目的を定め、次に必要保障額を不足額として考え、その後に保障期間と契約当事者を確認する流れが基本です。一定期間の保障なら定期保険、一生涯の保障なら終身保険という整理を土台にし、保険契約者・被保険者・受取人を図で押さえることで、問題の判断が安定します。
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